沿革・施設概要

鳥取県更生保護給産会の歩み

明治30年大赦が発布され、多数の釈放者を見るに至り、県内仏教界各宗寺院住職が宗教的視野に立ち、香り高い人間愛から、これらの人々の保護の必要性を痛感して、保護会設立の準備を進めました。明治32年1月鳥取市三軒家に鳥取県出獄人保護会を創設して、収容保護事業を開始して以来、120年の歳月を経て今日に至っています。

沿革

明治32年 1月鳥取市三軒家の民家を借り上げ鳥取県出獄人保護会を設立し、収容保護を開始した。
大正元年 11月鳥取県知事の認可を受け鳥取県給産会と改称し鳥取市吉成に移転。150坪の土地を購入し、事務所、収容所、物置を建設。
大正7年米子市に県西部仏教各宗寺院の発起により和光会を設立。
大正11年 4月鳥取県給産会、和光会、それぞれの組織を財団法人として整備し、鳥取県を東西二地域に分けて収容保護事業を継続。
昭和18年 9月鳥取大震災により被災し、収容棟が倒壊して事業を休止。
昭和23年 4月鳥取県給産会収容棟を再建、事業を再開する。
昭和25年 5月司法保護事業法が廃止され、更生緊急保護法が公布施行されたことに伴い同年11月更生緊急保護法に基づく更生保護事業経営の認可を受ける。
昭和31年 1月財団法人和光会が解散廃止となり、鳥取県給産会が事業を継承して、県下唯一の保護施設となる。
昭和54年 12月日本自転車振興会助成金、県共同募金分配金、県・市町村補助金、県仏教連合会、県下更生保護関係団体その他寄附金を受けて本館を新築した。
平成元年 10月鳥取県更生保護給産会と改称した。
平成8年 4月更生保護事業法施行により更生保護法人鳥取県更生保護給産会と改称した。
平成25年 6月薬物重点処遇施設の指定を受けた。
令和2年 4月福祉重点処遇施設の指定を受けた。
令和2年 10月鳥取市南安長に民家を借り上げ、自立準備ホーム(名称:千代水寮)事業を開始した。(定員8名)
令和4年 6月鳥取市行徳3丁目815番地(現場所)にて全面改築工事着工。
令和5年 3月更生保護振事業興財団、(公財)JKA競輪補助金、鳥取県・市町村補助金、県下更生保護関係団体、県下仏教寺院、当会役員等、篤志者他の寄附を受けて改築工事が完了した。

施設の概要

■名  称

更生保護法人鳥取県更生保護給産会

■所在地

鳥取市行徳3丁目815番地

■建物構造

鉄骨造3階建

■延床面積

818.95㎡

■定  員

20名(男子成人18 名・男子少年2 名)

■1F​

事務所、宿直室、面談室、居室1(身障者用)、食堂、厨房、トイレ、浴室、応接室、書庫 他

■2F​

居室4(内少年用2 室)(1 室1 名)、居室1(身障者用)、静養室1(畳)、会議室(地域開放・防災拠点型ホール)、多目的室、談話室、文書庫、トイレ、洗濯室 他

■3F​

居室14(1 室1 名)、洗面所、トイレ、洗濯室、職員宿舎 他

■特  徴

1. 利用者の身体機能低下に対応するため全館バリヤフリー化

2. 高齢者・障がい者に対応した専用エレベーター・居室等の整備

3. 事務所、収容棟、職員宿舎、集会室等の一棟化による処遇機能の効率化

4. 処遇専用室の設置による個人面談および各種処遇プログラムの充実化

5. 食堂、談話室、図書室の設置による憩いの空間の複数化

6. 災害非常時の一時的防災拠点

7. 関係機関および地域の会合場所として会議室を提供

スイカ
梨
蟹

施設利用の内容

■宿泊・食事

一定期間、宿泊や食事の費用は国の委託により行います。規律ある中にも自由で温かい雰囲気に包まれて生活し、調理員による栄養バランスの取れた手作りの食事を提供します。また、県内の保護司会会員、更生保護女性会会員による給食支援をいただいています。
食事

■就職

丁寧な就職支援を行います。ハローワークの登録などは職員が同行し、担当者との面接に立ち合います。本人の希望を聞きながら就労意欲をうながし、ハローワークや協力雇用主の協力を得ながら就職を援助しています。
就職

■福祉・医療

鳥取県地域生活定着支援センター、鳥取市生活福祉課など福祉関係機関及び医療機関から必要な保護が受けられるよう、援助体制を整えています。

■生活指導

金銭管理、自立資金の積み立て、余暇時間の健全な過ごし方、交友関係の改善、そして家族との対話の再開など、施設では保護観察所や雇用主などと連携を取りながら適切な指導を行います。
福祉